宗教法人アカウンタント通信No.173〇ペットのお葬式〇ペットのお葬式 先日、ペットの火葬を行う業者さんとお話をしました。 その業者さんは社員さんスタッフさん7名ほどの陣容で、4台の火葬車を持ち、北関東地区を中心に1日平均10件、月間で300件ほどのペットのお葬式を請け負っているそうです。大きなものではセントバーナードや秋田犬、小さなものでは、ハムスターや鯉など、様々な動物の火葬を行っています。 火葬を申し込まれる方たちの2割ほどは僧侶などの宗教者に読経や儀式を依頼し、沈痛な表情を浮かべて火葬炉に入っていくペットを見送ります。それでも火葬されている1時間の間に心を落ち着けて、拾骨の際には、ある程度吹っ切れた淡々とした気持ちでご遺骨を拾いお骨壺に入れる方が多いそうです。ところが幼稚園や小学校低学年の児童の場合はそういうわけにもいかず、1時間の休憩時間が終わってもまだ泣き崩れ、悲しみに暮れている。そんな光景もよく目にするとおっしゃっていました。 考えてみると、テレビゲームにすっかり慣れた最近の子供さん達にとって、ペットにせよ「いきものの死」というのをしっかりと認識すると言う意味で、火葬は極めて大事な儀式なのではないかと思います。ほんの少し前まで温かかった家族の構成要素のひとつが火葬炉に入り、1時間のちに骨だけになり、その骨は骨壺に入れられ、のちのち家庭の庭、あるいは墓地や霊園に埋葬される。その一連の処理の中で、生き物の命は限りがあること、そして望めば、人と同じように埋葬されること、そういったところまで含めて、命の大切さを身をもって感じることができるのではないかと思います。 六道輪廻の思想(魂が6つの世界ー地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上を繰り返し転生するという考え)も絡み、動物が成仏できるかは微妙なところではありますが、純粋に「天国に行っても元気でね」という思いを寄せる、これは貴重な機会であり、何百時間ゲームを行っても得られない体験でしょう。 個々のご家庭の事情もあろうかと思いますが、ペットの喪失に際しては丁寧に儀式を行い、全員で静かに見送る、そんな時間をもっていただけたら、と考えました。(宗教法人アカウンタント養成講座 講師 高橋 泰源)
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